クライアントの要求として、和の落ち着きのある佇まいを求められたことに対して、日本の伝統的な建築様式数寄屋造りに準ずるデザインとした。自然のうるおいを室内に取り込むため、サッシの引き残しのない全開放型のサッシを採用し、室内の明るい空間に加えて庭園との一体化を計った。サッシは断熱サッシとペアーガラスを採用し、壁面は小屋裏共エルカホーム充填工法により気密性を高め、断熱欠損部をなくした。合わせて建物配置に於いて南の日射しを有効利用し、照明器具は全てLED採用する等省エネ型の建築を目指した。建物は砂上の楼閣であってはならない見地より、ベタ基礎工法で確認の認可は得たものの、深度2m~8m、N値2~3、8m~13m自沈現象等将来への液状化や圧密沈下が皆無とは言えず、災害に強い建物としてより安全を期して地盤改良杭工法(ℓ≒13m)を採用した。